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コロナ下での治療の変化

コロナの騒ぎが始まったころから、新しい患者さん、いつもの患者さん共に、身体の感じが変わってきているように感じている。8割くらいの方が頭のツボがまず出る。

 

具体的には、教科書の言うところの前髪の生え際中央から少し入ったところ、「顖会(しんえ)」「上星(じょうせい)」「神庭(しんてい)」のツボ辺り。いつもの症状でも、いつもにない症状でも、まずはここを刺激することでしっかりアプローチできていくのだ。教科書で考えると、不眠や頭痛などの症状、鼻の症状に使われたりするツボである。

 

精神的な不安定さを整えるところからの治療が必要になったのか…自律神経やホルモンなどのバランス調整としてのアプローチにも思える。。もしくは、コロナは風邪のウイルスの一種とも言えるが、風邪で弱りやすい東洋医学で言う肺、そしてその肺が弱る時の随伴症状としての鼻症状に対して、刺激が必要と身体が判断したのか。。

 

コロナに関しては、様々な考え方や対応の仕方がちまたに溢れているが、そういった思考からのものとは少し毛色が違う、普段通りに治療しているのに、身体からの反応が変わってきているという報告をここで呟いておこうと思う。

 

養生として、前髪の生え際の辺りで、押して響くポイントがないか探してみるのもいいと思う。いつも来ていただいている方は、いつものツボの響く感覚を頼りに探してみてほしい。そこを刺激するだけでも、精神的な安定を含む、いろんな今の時期特有の症状予防に繋がるのではと思っている。

 

ちなみに、この昨今の身体からの反応の変化を踏まえて、私も治療を若干変化させた。今までは「身体の3丹田を中心とした軸のラインを整え強化する」と言う方向性を持ち各種症状にあたっていたけれど、今は変化の時として「身体の常在菌がバランスを保ち、細胞の状態が安定するように整える」と言う方向に少しシフトし治療している。各種症状も今の時期はそちらの方が落ち着きやすい気がしている。