前回、移植前後の鍼の論文から、かなり衝撃を受けたとのことを書きました。
その続きです。
より妊娠に近づく手はないかと、探し回る中で、
その根拠とされているところに揺らぎを感じたわけですが…
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ただやはり、実感として、
不定愁訴改善、体質改善、体調管理、など、
鍼灸での身体の底上げにより、すっと妊娠される方はおられるし、
生理、排卵、基礎体温のサポートなど、
周期の安定にも鍼灸の効果を感じます。
では鍼灸の効果をどう考えればいいのか…。
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まず、まだまだ研究が足りてないのは前提としてあります。
出ている論文も数少ないですし、それぞれがいろいろな角度から見ていて、
鍼灸の効果の確認にはまだまだ時間がかかりそうな感じです。
ただ、その中でも、
・結果を真摯に受け止め治療に活かすこと
・どういう形でなら鍼灸の効果を確認できるのかを模索していくこと
はしていかないといけないなと思っています。
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私の場合、
まず、結果を活かすという意味では、
・プラセボ>鍼刺激>無刺激、の順で妊娠率が上がったという論文がある。
⇒安心感が大事、もしくは、移植後は微細な刺激がいいのかもしれない…。
⇒私自身は移植後は刺さない鍼とも言われるていしんで治療しています。
・移植後に三陰交刺激をして妊娠率が上がったとする論文がある。
⇒移植後の三陰交に関しては、はっきりしたことはまだ言えないのではないか…。
⇒私は着床期後は不安に繋がるものは徹底して避けたいので、
着床期後の三陰交の使用は避けています。
結局今は、
【日々の身体の状態、治療のスケジュールに合わせて、低温期や移植前は身体の調子を整えていくことに尽力し、高温期(着床期後)や移植後はリラックスできる弱刺激で慎重に治療をする。】
というような感じで私は治療しています。
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そして、鍼灸効果の確認のための模索という意味では、
鍼灸論文を読んだり、研究する立場の方々の話も聞きながら、
鍼灸にはまた違った研究の形がないものだろうかと考えたりしています。
鍼灸は様々な流派はありますが、同じ場所に毎回刺激をしていくというより、
その方の身体に合わせてオーダーメイドでツボを決めるという場合も多いです。
魔法のような全ての人に効くというツボの処方を探していくというより、
・被験者の背景を詳しく分析した上で、一つの刺激によって、
どのようなタイプの人にどのような反応が起こったか、など詳細まで統計分析するとか…。
・ツボの探し方で効果を比較してみるとか…。
そういった方法はどうだろうと思ったりしています。
鍼灸は研究施設もまだまだ少ないですし、研究をするにも膨大な時間や労力が必要になります。
ただ、私もいつか何かしらの形でと夢見てはいます。
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今回の「不妊鍼灸の論文から思うこと」は、完全に私個人の思うところです。
他の不妊鍼灸師さんには、またそれぞれ違った思いはあると思います。